「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
ふ化 した幼生は、プレゾエア、第Ⅰ期ゾエア、第Ⅱ期ゾエア、メガロッパを経て約3ヶ月かけて稚ガニ に成長する。その間、徐々に生息水深を深め、水深200~400メートルの海底に到達して第1齢稚ガニになる。その後雌は10回、雄は12回脱皮して成長する。
雌は第10齢になると卵巣が発達し、やがて脱皮し交尾することになる。雄は第9齢で精子が形成される。これら若い雌雄は、出会いを求め生殖海域と呼ばれる水深220メートルほどの海域に集まる。生殖海域に集まってきた第10齢の雌は6~8月にかけて脱皮し、交尾する。その後、水深250メートルの海域で集団生活を送る。雄は交尾後9~11月に脱皮し、水深300~400メートルの海域で生活する。