「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
福井県越前町は“越前がにの町”。多くの人がカニ漁に携わっており、カニの加工、販売、カニ料理を提供する料理店や旅館などが数多くある。カニシーズンには越前がにを求める多くの観光客でにぎわう。越前がには町魚。
福井県嶺北地方の西端に位置し、東西17.8km、南北17.2km、面積152.96平方kmで、西は日本海に面し、東は鯖江市、南は越前市、南越前町、北は福井市にそれぞれ接する。
地勢的には、その大半が丹生山地に属し、全体的に標高は高く、沿岸部から北部にかけて500m級の山々が連なる。このため、林野率は74.8%と高く、東部に広がる越前平野を除けば、中央部の織田盆地や宮崎盆地などに小規模な平地を残すのみで、耕地面積は少なくなっている。また、沿岸部の山を中心に、東側は大半が天王川流域で、沿岸部は梅浦川など複数の小河川の流域となっており、天王川流域では、山地の間を縫うように小規模な谷や盆地、河川が入り組んでいる。
越前海岸は日本水仙の日本三大群生地のひとつとして広く知られており、福井県の花でもある「水仙」は町花。また、町木は「竹」で、越前町宮崎地区のタケノコは「赤子」とよばれ、アクが少なく甘みがあってやわらかいことで有名。越前海岸では一年中カモメ科のウミネコが見られ、「カモメ」が町鳥に指定されています。