競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
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福井県坂井市のまちおこしグループ「越前坂井辛み蕎麦(そば)であなたの蕎麦で辛み隊」が6月、愛Bリーグ(ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会)の正会員に昇格、11月に愛知県豊川市で開かれたご当地グルメの祭典「B―1グランプリ」に初出展した。2日間にわたり県産そばのおいしさと市の観光名所をPRし、坂井市の知名度向上に努めた。
愛Bリーグは全国の地域資源をブランド化し、それぞれの地域の活性化を目指す組織。正会員には全国64団体が名を連ね、北陸3県では「辛み隊」が唯一加盟。8回目となったB―1グランプリ豊川大会には過去最多の64団体が出展し、来場者は58万1千人(主催者発表)に上った。
「辛み隊」は坂井市商工会青年部員を中心に2011年7月に結成。12年2月に準会員に承認されると正会員まで順調に“出世”した。辛み蕎麦の普及拡大を図る過程で、隊員の衣装を三国高家政科に依頼。女性デュオ・ナナイロに応援ソングを制作してもらい、ダンスDVDを市内幼稚園に配るなど、地域と連携した活動が評価された。
「B―1」にはボランティアの市民サポーターを加え2日間で延べ約120人が参加した。各班に分かれ、そば作りに精を出し、手作りボードを掲げ▽越前がに▽東尋坊▽コシヒカリ発祥の地▽日本一短い手紙―など坂井市をPRし続けた。坂井農業高から大根、三国高生からはチケット代わりとして使うメッセージ入りマスコットを提供してもらうなど地元の期待を胸に奮闘した。
初出展初入賞の快挙は果たせなかったが「正隊員だけでなく市民、市観光連盟や市の職員、保育士さんらが心を一つに古里盛り上げに躍起になれた」と後藤寿和隊長。来年以降も出展を続ける意欲を示し「今回の経験を糧に入賞を狙っていく」と意気込んでいる。(山内弘司)