漁船と連携し品質を判断
田村幸次
明治期に繊維産業の隆盛とともに繁栄した通称「浜町」にあり、昔ながらの風情を今に伝える料亭「開花亭」。1890(明治23)年に開業した老舗は、福井空襲、福井地震と二度にわたる災害を乗り越え歩みを続けてきた。皇室や各界著名人からの信頼も高く、2007年には福井県内の戦後の建物として初めて「国指定登録有形文化財」に選ばれた。
「越前がにはもともとそのままでも旨い。だけどそこに“ひと手間”加えることでおいしいものがより一層おいしくなる」と開発毅社長は語る。カニがもつ素材の持ち味を生かしたゆで、刺し、焼きなど定番の料理も提供するが、そこからさらに一歩踏み込むのが開花亭の特長。ひと手間とは、日本料理のさまざまな伝統的技法のことで、それらを手を変え品を変え盛り込んでいく。「そのひと手間のバランスやさじ加減は難しいですが、そのままが一番と思ってらっしゃるお客様に『おいしい』と満足していただけたときは嬉しい」
「職人が手間暇かけて作る料理がうちの自慢」と言うように、調理場を切り盛りする板前7人全員が長年の修業に裏付けされた確かな経験を持ち、全国の技能コンテストでの受賞歴も数多い等、腕前は折り紙付き。世間のカニ料理の評価はゆでる技術や、どれだけ良いカニを仕入れるか-だが、開花亭はそれに加えて違う土俵でも勝負する。その“技”にこそ自信と自負がある。
所在地 |
〒910-0006 福井県福井市中央3丁目9-21 |
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TEL | 0776-23-1009 |
FAX | 0776-23-1007 |
駐車場 | 有り10台 |
アクセス | 北陸自動車道の福井ICより車で10分 |
営業 | 定休日:日曜、祝祭日 |