「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2014年4月 > 北陸新幹線開業控え越前がにPR 富山の観光販促会議で
来年3月に北陸新幹線が金沢まで開業した後、北陸へ観光客を呼び込もうと、北陸3県で来秋展開される大型観光誘客企画「北陸デスティネーションキャンペーン(DC)」に向けた「全国宣伝販売促進会議」が15日、富山市の富山国際会議場で開幕した。全国の旅行業者らが集う会議で、観光素材を売り込む絶好の機会。本県からも漁師、女将(おかみ)、寺院関係者、学芸員らがステージに次々と登壇し、食や禅の心、温泉地、恐竜、文化財などの魅力を発信した。
会議は「日本の美は、北陸にあり。」をキャッチフレーズとしたDC期間中の旅行商品の企画・販売強化を図るのが狙いで、3県と3県の観光連盟、北陸経済連合会、JRでつくる北陸DC実行委員会が主催。旅行業者、JRグループ、県市町村などから約860人が出席した。
メーンの観光プレゼンテーションは、美観、美食、美技、美心、美湯の五つのテーマで3県の関係者がそれぞれの観光素材をアピールした。 美食では、本県から越前町の漁師山下義弘さんらが大漁旗やのぼり旗とともに登場。越前がにについて「おいしさと言ったら格別。皇室にも献上されているおれらの自慢のかにです」と熱っぽく語り掛けた。美心では、曹洞宗大本山永平寺の丸子孝法副監院が同寺で行われている座禅体験などに触れ「世界中の人々が禅の心を求めて来る永平寺は禅のメッカ」と強調した。
美湯では、あわら温泉女将の会のメンバー10人が温泉地周辺の田園風景や地酒などを紹介し「どうぞよろしゅう、おねげぇもうしあげ、たてまつりまするぅ」と力強い口上で来県を呼び掛けると、会場から大きな拍手が沸き起こった。 学芸員らは、恐竜や水月湖の「年縞(こう)」、若狭の寺や仏像などをPR。本県関係者は全員が越前がににつけるタグに見立てた「幸福(しあわせ)の黄色いタグ」を身に付け、「チームふくい」としての結束力も見せた。 会場では3県の全市町村が地域の特産品を振る舞い、パンフレットなどを配布する観光PRコーナーや、市町村と旅行会社との商談会もあった。
16、17日は参加者が北陸への旅行商品を企画するため13コースに分かれて、3県の観光地の現地視察を行う。
DCは来年10月1日から12月末まで。JR6社と地元自治体、観光事業者らが連携して全国規模の観光誘客を行う。北陸3県での共同開催は初めて。