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田村幸次
トップページ > ニュース > 2019年5月 > 越前町の文化をHPに 「デジタル博物館」開設 織田文化館
越前町織田文化歴史館は「デジタル博物館」と銘打ったホームページ(HP)を開設した。同館で展示している国宝の梵鐘(ぼんしょう)をはじめ、織田信長一族、越前がになど町の文化に関する計30のテーマについて歴史的考察を含め、学術的に紹介している。同館の刊行物など学芸員の調査研究成果も網羅し、文章の総量は400字詰め原稿用紙換算で600枚近くに及ぶ充実ぶりだ。
これまでは町HPに施設紹介が掲載されていただけだった。町内の文化、ゆかりの人物、特産品を深掘りして紹介しようと、6年がかりで完成させた。
30のテーマは梵鐘や朝日地区発祥の「幸若舞」、泰澄、町内に墓がある蝉丸など歴史分野のほか、越前がに、越前水仙、越前焼といった町の特産品に及ぶ。それぞれの概要やエピソード、文献や史料からの考察を掲載している。
越前水仙は15世紀の文献で「雪中華」との和名があることを紹介。国内三大群生地の房総半島、淡路島、越前海岸のうち雪が降るのは越前海岸だけで、和名の由来となったのかもしれない-と推測している。
完売したものが多い同館の刊行物についても紹介している。コラムで学芸員の研究状況も随時更新していく予定。学芸員の堀大介さんは「越前町には魅力的な素材がたくさんあり、それらを深い部分まで掘り下げた。ぜひ当館に足を運ぶきっかけにしてほしい」と話している。
HPはアドレス(https://www.town.echizen.fukui.jp/otabunreki)。問い合わせは同館=電話0778(36)2288。