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中瀬康雄
トップページ > ニュース > 2015年11月 > 資源減でセイコなど漁期短縮 越前がに、食卓に影響も
11月6日に解禁となる越前がにの漁期について福井県は29日、一部短縮されると発表した。資源量が減少傾向にあるため、漁業者の自主規制によって短縮する。雌のセイコは10日間、雄で脱皮半年以内の水ガニは21日間、それぞれ昨シーズンより短くなる。
セイコと水ガニは比較的安価で手に入り、家庭でなじみが深い食材。漁期短縮が、価格が上がることにつながると、冬の食卓への影響もありそうだ。
国は例年、5~6月に日本海西部海域(富山県―島根県)で、ズワイガニの資源量調査を実施。この結果、減少傾向と結論づけ、各県に漁期を短縮するよう求めていたことに対応した。県によると、同海域を有する他の府県も短縮の対応を取っているという。
国の1999年以降の同調査では、ズワイガニの資源量は2002年から増加し07年に最高となったが、以後は10年を除き毎年減少している。
県が6月に本県沖で調査した結果では、推定資源量について雄は昨年を上回る2202トンとなったものの、セイコは昨年比約33%減の298トンとなっている。
このため、本県ではセイコを11月6~12月31日まで(変更前11月6~翌年1月10日)、水ガニを2月1~3月20日(同1月11~3月20日)とした。雄ズワイの漁期は、11月6~翌年3月20日のままで据え置いた。漁期の短縮は、セイコが11年ぶり、水ガニが5年ぶり。
県漁連の中野治一専務理事は「水ガニとセイコの漁獲を少なくすることで、資源管理をしなければならない。持続して漁をするために、身を切る必要がある」と話している。
越前がに漁は大小79隻が行い、5日のうちから出港。6日午前0時の解禁と同時に網を入れ、夕方に帰港する。初競りは越前町漁協で同日午後5時、県漁連三国支所で同日午後6時に始まる。