「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2016年11月 > ピッチピチ 敦賀ふぐ出荷 3月までに5万匹
敦賀を代表する冬の味覚「敦賀ふぐ」が福井県内最大のトラフグ養殖産地、敦賀市西浦地区で出荷時期に入った。夏の暑さが厳しく例年に比べ成育は若干遅れたが、冷たい日本海の荒波にもまれ身は引き締まっている。来年3月ごろまで、関西を中心に約5万匹の出荷を予定している。
同地区では、同市海水養魚協会に加盟する10軒が敦賀ふぐを養殖している。丸々と太った体は、背に美しいまだら模様をまとい、腹は純白。太陽を浴びてうっすらと金色に輝く。
同市手の浦底漁港では18日、市内や大阪へ出荷される計約1400匹を、生産者や漁協職員ら約10人が水揚げした。沖合のいけすを船で岸壁まで移動し、長さ2メートルほどの網で5匹ずつすくい計量。2年ほどかけて1~1・2キロまで成長したフグが、手際よく大型トラックの水槽に移された。
45年以上、仲買人として敦賀ふぐを扱う広瀬政幸さん(68)によると、今年は安価で出来が良い中国産も多く市場に出回る模様。しかし、「この地区の生産者は愛情をもってフグを育てており、経験も豊富で質が良い。暖かい九州産に比べても身が締まり味は文句なし」と太鼓判を押す。寒くなり需要が高まる12月以降に最盛期を迎える。