「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2005年3月 > 一生の間に、どのような移動をするの?(越前がにQ&A)
ふ化した直後に、幼生は海面近くまで泳ぎ上がり、約3カ月間のプランクトン生活をします。その後は成長するにつれて次第に生息水深を深くし、メガロッパ期の終わりごろには海底に達し、そこで稚ガニへ脱皮します。
稚ガニへの変態は、沿岸から沖合いにかけての広い海域で、水深範囲も大きいとみられます。しかし、水深200メートル以浅では水温が高いため、500メートル以深では水圧が高いために生存できないでしょう。
海底生活に入ってからは、脱皮による成長を繰り返しながら、生殖海域と呼ばれる水深220から230メートルの海域に集まってきます。そこで、最初の交尾と産卵を行った後に、雌ガニは水深250メートルの海域へ、雄ガニは300から400メートルの海域へ移動します。
その後も多少の移動をしますが、府県を越えた大きな移動、回遊と呼ばれる移動は行いません。
(情報提供:越前がにミュージアム)