極上献上ガニ２１匹を慎重に調理　三国町、きょう皇室へ

　皇室に献上する越前ガニの調理が十八日夜、福井県三国町内の水産会社で行われた。十九日午後に天皇陛下や皇太子殿下など七宮家に届けられる。

　戦時中などを除き、県が一九二二年から毎年献上している。七十二回目の今年は、同町神明二丁目の大丸水産（沢崎嘉市社長）が調理を担当した。

　この日夕、三国港に水揚げされたズワイガニの中から全長八十センチ、重さ一・五キロ前後の大きさ、形ともに優れた極上の二十一匹が選ばれた。真水で絞めた後、甲羅を開けて”みそ”などを慎重に取り除き、大きなかまでゆでた。

　日本海の冬の味覚の王者は、ゆで上げられて鮮やかな紅色に。沢崎社長らが調理台に並べて形を整え、氷と一緒に丁寧に箱詰めした。同日夜のうちに、県秘書課職員三人が車で東京へ出発。十九日午後二時すぎには各宮家に届く予定。