皇室に献上する越前がにの調理が23日夜、福井県坂井市の鮮魚店で行われた。厳選した15匹が、24日に天皇、皇后両陛下をはじめ皇室に届けられる。
献上は1922年に始まり92回目。三国町地域の鮮魚店4軒が毎年持ち回りで調理しており、今年は同市三国町安島の「やまに水産」が担当した。
三国港で21日に水揚げされた中から、体長約80センチ、重さ約1・3キロの15匹を選んだ。紅白幕を飾りつけた室内で、従業員約20人が調理に当たった。真水で締めた後、30分ほど釜ゆですると鮮やかな紅色に。調理台の上で形を整え冷ましてから、丁寧に箱詰めしていった。
山野仁司専務(48)は「色や形が良質なものを厳選した。三国自慢の海の恵みを味わっていただきたい」と話していた。県職員が両陛下をはじめ皇太子家、秋篠宮家、常陸宮家、三笠宮家へ届ける。