競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
トップページ > ニュース > 2014年5月 > 安くて美味!地元ではセイコガニ人気 越前がに解禁日回顧(5)
大きな雄のズワイガニは水槽で悠々と泳ぐ中、雌のセイコガニはトロ箱に2、30匹ずつ詰め込まれる。1匹1匹の価格差から、“待遇”も違う?
越前がに漁が解禁された6日、福井県越前町の越前漁港での初競りでは、セイコはズワイの10分の1が中心だったが、地元ではむしろセイコガニのほうを好む人が少なくない。
人気の秘密は、やはり卵。ふんどしの部分に抱えている卵を「外子(そとこ)」、カニの甲羅の中にあるオレンジ色の未成熟の卵巣を「内子(うちこ)」と呼ぶ。
外子は、解禁直後は、橙色の卵黄を大量に蓄えているため橙色だが、シーズンが深まり、ふ化に向け、卵の中でカニの体がつくられてくると、いろいろな色素が含まれてくるため、次第に黒っぽくなる。細い筋に葡萄状に付いていて、ぷちぷちとした食感もあり人気。内子は、甲羅の中にある。珍味として人気があり、濃厚な味わいが美味。肝臓にあたるカニミソとともに味わうとさらに美味しさが増す。
※越前かに、越前ガニ、越前カニなどの呼称もありますが、福井県は統一ブランド名として「越前がに」としています。