長年の経験と技術でカニの居場所探る
中野良一
トップページ > ニュース > 1996年10月 > 韓国から越前町の地域おこしを視察 越前がにミュージアム見学
地域おこしを福井県越前町に見習おうと韓国の自治体関係者が二十六日、同町を視察した。インターネットを使い「越前がにミュージアム」の”予習”を済ませており、カニを生かした町づくりに感心していた。
訪町したのは韓国の盈徳郡(ヨンドッグン)首長、水産共同組合職員などの地域リーダーら十一人。二十四日から三十日までの日程で県内の自治体などを訪問する。
盈徳郡は人口五万四千人の観光と水産業が主な自治体。水産業ではカニが韓国有数の水揚げ高を誇り、日本の産地として知られる越前町を視察しようと訪れた。
一行は訪日前にインターネットを使い情報収集。同町のカニをメーンにした施設「越前がにミュージアム」が七月にオープンを控えていることを知り見学を願い出た。
建設が進むミュージアムを訪れた一行は町職員などに「広さ、運営費用はどれくらいか」「町おこしにどのように生かすのか」など矢継ぎ早に質問。広々とした施設をカメラに収めるなど関心の高さをうかがわせた。
金又淵(キム・ウ・ヨン)首長(57)は「地域の発展の方向性をカニにしぼり明確にしているのに感心。施設もジオラマでカニの生態を表現するなど分かりやすい」と話していた。
一行は二十七日に三国町を訪れる。