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中野良一
トップページ > ニュース > 仏・美食ガイド本「ゴ・エ・ミヨ」北陸版発刊 越前がに解説も
フランスの美食ガイド本「ゴ・エ・ミヨ」日本版で初の地域版ガイド本となる「ゴ・エ・ミヨ ガイド北陸」が発刊された。福井県内からは飲食店や食材、伝統工芸など60項目を掲載し、地域ならではの食文化を支える風土「テロワール」に光を当てている。
日本版では2017年版、18年版に続く3冊目として、ガストロノミー・パートナーズ(東京)が4月に発刊した。20点満点で評価した18年版の北陸3県のレストランを再編集して掲載。各店シェフへの聞き取りを基に、信頼を寄せる生産者やお勧めの食材もジャンルごとに紹介している。
福井県については、国内外から高い評価を受ける伝統工芸が継承され、京都の朝廷に食材を献上し御食国(みけつくに)と称された歴史を持つ土地柄を解説。特集欄に料亭「開花亭」(福井市)や高村刃物製作所(越前市)、新ブランド米「いちほまれ」がピックアップされた。
県内のレストランは、フレンチの「レ・クゥ」(福井市)、寿司(すし)店「幸寿し」(同)、料亭「旬味 泰平」(同)など35店を掲載。越前がにの最高級ランク「極(きわみ)」、新ブランド地鶏「福地鶏(ふくじどり)」、県内各酒蔵が誇る地酒も丁寧に解説している。
レストランの講評は、日英2カ国語で表記。編集部が美食にまつわるスポットを調査したツアー行程に沿って見学や体験を勧めており、訪日外国人客(インバウンド)受け入れの効果も狙っている。
ガストロノミー・パートナーズのエルヴェ・クライ社長は4月下旬、県庁で西川一誠知事と面談。今後も食と観光をつなげた発信に意欲を示し、「いちほまれを首都圏やフランス、イタリアのシェフにも紹介できたら面白い」と語った。188ページ、定価1200円(税別)。県内では紀伊國屋書店福井店で取り扱っている。