故郷・福井の良さを首都圏の人たちに知ってもらおうと、福井県出身の大学生がグループを作り意欲的にPR活動を繰り広げている。学業の傍ら、県主催のイベントに参加したり、別の催しでは会員制交流サイト(SNS)を使った独自の情報発信を企画したり、学生ならではの目線で福井の魅力の“拡散”を目指している。
グループ名は「OCHOKIN(おちょきん)」。県の呼び掛けで約3年前に発足した。現在のメンバーは早稲田大や明治大、青山学院大などの学生11人。これまでに東京で活躍する県内出身の経済人や福井在住の社会人らと、就活前の学生との交流会などを企画してきた。
福井のPR活動にも取り組み、7月上旬に東京都内で開かれた「福井県フェア」(ふくい南青山291主催、福井銀行・青山ハープ共催)では、SNSを使った情報発信を初めて展開した。その名も「フクインスタグラム」。「幸福度NO.1」「住みやすいまち」「おろしそば」などと書かれた大型パネルを用意し、来場者がこれを持って写真を撮影。その場でツイッターやFacebookにアップしてもらった。
パネルはメンバーの美術大学生が中心となりデザイン。鯖江の眼鏡や越前がにをかわいらしく描き、福井をさりげなくPRした。
SNSに参加すると抽選で新ブランド米「いちほまれ」がプレゼントされるとあり、上々の反響。コメに当選した女性は「若い人が積極的に地元をアピールする試みはすごいと思う。地元を愛する気持ちや取り組みが全国に広まってほしい」と感心した様子だった。
メンバーらは月1回程度会合を開き、企画の準備に意見を出し合う。グループ代表の松倉佳奈子さん(22)=早稲田大4年=は、「みんなの志は高く、福井とのつながりを大事に活動している。さまざまな形で福井の良さをPRできたら」とさらなる企画に意欲を見せている。