11月6日に福井県内で行われた越前がにの初競りで、最上級ブランド「極(きわみ)」に認定されたズワイガニは越前町の越前漁港、坂井市三国町の三国漁港とも2匹ずつ水揚げされた。越前漁港の1匹目には2017年に出た最高落札額と同額の46万円の値が付き、競り場に「おー」とどよめきが上がった。三国漁港でも45万円など高値で卸され、初日から明るいムードに包まれた。
極は、ゆでた重さが1・3キロ以上、甲羅幅14・5センチ以上、爪幅3センチ以上の基準をクリアしたズワイ。昨年の初競りでは1匹も認定されず、今年は関係者の間で期待感が高まっていた。
越前漁港の2匹を落札したのは、かねいち水産(越前町)の中橋睦男社長(69)。46万円の方は1・61キロの大物で、両手で抱え「これだけは毎回競り落とす。やっぱりボリュームが違う」と笑顔を見せた。
三国漁港で2匹を落札した、やまに水産(坂井市)の山野仁司社長(51)は「コロナ禍だからといって値下がりしては駄目。越前がにに注目してもらうためにも高値で買うことが重要」と強調。「また大勢の人にカニを楽しんでほしい」と期待を込めた。