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カニ殻を農業に!あわらで取り組み 旅館女将が粉砕作業体験

2012年03月07日

カニ殻

ビニールハウスで乾燥したカニ殻を粉砕機にかける女将=6日、福井県あわら市山十楽 福井県あわら市内の旅館から出るカニ殻を回収、農業に生かす取り組みが今年、試験的に始まった。カニ殻を使って栽培した作物で商品開発まで目指すプロジェクトで、6日には市内のビニールハウスで乾燥したカニ殻の粉砕が行われ、旅館の女将(おかみ)も作業を体験した。

 「かに殻プロジェクト」を立ち上げたのは、同市観光協会のエコ推進・会員拡大委員会。越前がにシーズンに旅館から出る大量のカニ殻を有効活用、ごみ減量につなげようと呼び掛けたところ、「数軒程度」の予想を上回り、芦原温泉の15軒が参加、1月中旬から2月にかけ数回試験的に農家が回収した。旅館によると「カニ殻分別で思いの外、ごみ減量ができた」という。

 カニ殻の粉砕は、同市山十楽にある三ツ井一央さん(52)=同市柿原=のビニールハウスで行われ、女将4人も参加した。代わる代わる粉砕機にカニ殻を入れると、粉状から3センチ四方の大きさに。三ツ井さんら4軒の農家が土壌にすき込み、越のルビーやニンジン、メロンなどの栽培に活用、当面は越のルビーを使った商品開発を目指す。

 同委員会メンバーで女将の一人、奥村智代さん(44)は「農家の人たちと相談して女将の思いのこもった商品を作りたい」と語る。ほかの女将も「折々、畑を見に行きたい」と興味を示していた。

 カニ殻に含まれる成分が土壌活性や病害虫予防に効果があるとされ、カニ殻を回収・農業に活用する取り組みは、坂井市三国町でも行われている。


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