長年の経験と技術でカニの居場所探る
中野良一
トップページ > ニュース > 2006年7月 > かにミュージアムでふ化ピーク ズワイガニの幼生ゆらゆら
福井県越前町厨の越前がにミュージアムで、ズワイガニのふ化がピークを迎えた。幼生が次々と誕生し、来場者の注目を集めている。小さな体を動かし浮遊する姿は3月上旬まで見ることができる。
水温2度の水槽内には約20匹の親カニがいる。産卵後1年から1年半の受精卵のふ化が1月下旬に始まった。幼生は現在、第1期ゾエアと呼ばれる段階で、カニの特徴はなく体長約3ミリ。6本のトゲ状の突起や4本の脚を細かく動かし、約5万匹が水面付近を浮遊している。
来場者は小さく愛らしい姿に目を凝らして観察していた。職員は「一般的に観察できる機会はほとんどない。カニには不思議な生態も多いので、ぜひ見に来てほしい」と話している。