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「ズボガニ漁自粛周知を」要請 石川県漁業者が福井側に

2014年01月28日

漁、競り・市場

 脱皮間もない雄のズワイガニ「ズボガニ」について、今季の石川県沖での漁自粛を決めた同県漁業者の代表らが27日、福井県底曳網漁業協会に対し、本県漁業者に自粛について周知を図ることなどを要請した。

ズボガニ漁をめぐっては昨年9月、両県を含む日本海西部1府5県で漁期短縮を申し合わせたばかりで、その際に漁そのものの自粛は話し合われなかった経緯がある。このため本県側は、2月1日~3月20日の今漁期については予定通り石川県沖での操業を行う方針で、両県漁業者の本格的な話し合いは今漁期終了以降になる見込み。

27日は石川県底曳網漁業組合と同県水産課の計3人が福井市の県水産会館を訪れた。非公開の会談後、両県の担当者が記者団の取材に応じた。

担当者によると、要請は同組合の筆幸友組合長から同協会の齋藤博美会長宛てで、内容は「全面自粛を決めたことへの理解と、関係者への周知」という。ただ、石川県水産課の五十嵐誠一担当課長は「周知を求める内容だが、(福井側に)自粛を求める意味もある」と述べた。

同協会の上田忠雄参事は、対応を協議した上で今回の通知を漁業者に周知すると述べる一方、「あと数日で漁期が始まる。自粛に同調することは不可能」と指摘した。

関係者によると、4月以降、県境を接する坂井市と加賀市の漁業者を中心に話し合いが持たれるという。

石川県沖でのズボガニ漁については昨年11月、同県の大型船漁業者でつくる同組合が、資源保護のため自粛することを決定。1月9日には、同県小型機船底びき網漁業連合会も自粛を決めた。

ズボガニは、本県の冬場の観光の目玉の一つ。しかし石川県では、ズボガニを食べる習慣がほとんどない。


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