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刀根瑛昌
トップページ > ニュース > 2014年12月 > ぷりぷりの逸品「若狭のかき」 小浜湾、出荷が本格化
福井県小浜市を代表する冬の味覚「若狭のかき」の出荷が本格化している。波が静かな小浜湾でじっくりと育ったカキは、ぷりぷりとした食感と磯の香りあふれる逸品。出荷がピークを迎える年末年始に向け、生産者は連日、作業に精を出している。
若狭のかきは、小浜湾で養殖されたカキで、県の特産ブランド品に認定されている。現在は、同市仏谷や甲ケ崎などで、約20軒の漁家が生産に携わっている。
毎年3、4月ごろに稚貝の付いたロープを海に沈め、11月ごろに水揚げする。12月上旬から県漁連小浜支所を通じて出荷するほか、各漁家が直送で販売している。
仏谷では、仏谷漁家組合の9軒が11月末から出荷作業を行っている。40年以上続ける奥城東一さん(64)方では夫婦二人三脚で作業を進める。ナタを使って貝に付着したコケなどを取り除き、大きさや形で選別。専用の機械で残りの不純物を丁寧に削り取っていく。
身を切るような寒さの中での水揚げや、1日千個以上のカキの処理に「正直、大変」と奥城さん。それでも「『若狭のかき』がおいしいと喜んでくれるお客さんが大勢待っているから」と黙々と手を動かす。
同組合によると、作業は来年3月ごろまで行われる予定。水温が低くなり、身が締まる1、2月ごろが旬という。同組合長の川端嘉幸さん(61)は「今年は、平年よりも数は少ないが身がぷりっとして質はいい。自然の恵みをふんだんに含んだ、若狭の海の幸をぜひ味わってほしい」と話している。
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