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池野政義
トップページ > ニュース > 2013年4月 > カニのふ化は特定の場所で行われるの?(越前がにQ&A)
日本海では、水深250メートル前後の海域に限られています。
ベーリング海に生息しているオオズワイガニでは、ふ化の時期になると、次のような不思議な現象が観察されています。つまり、ふ化まぢかにまで発生が進んだ卵を抱いた多くの雌ガニが、ある特定の海域に集まり、最初は1ないし2層のマット状に海底をおおっています。やがて直径1から2メートル、高さ0.5メートルから1メートルの塚を多数つくり、そこで卵をふ化させます。塚の周辺には雄ガニがいて、卵をふ化させた雌ガニを捕まえて次々と交尾をします。
日本海のズワイガニもこれと同じような生態を持っているのではないかと考えられますが、確認されていません。
若い雌雄が最初に交尾し、産卵する場所と、ふ化をともなう2回目以降の交尾と産卵の場所は違うのです。
(情報提供:越前がにミュージアム)