競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
トップページ > ニュース > 2011年6月 > カニの秘密教えます 今館長が小冊子作製、越前がにミュージアム
カニをテーマに福井県越前町に造られた越前がにミュージアムでカニの生態をもっと知ってもらおうと今攸館長(61)=敦賀市=が手作りで製作、製本した小冊子二冊が販売されている。今館長は「三十五年間の自分の研究の集大成。会館見学でカニを深く知りたいと思う人に見てもらえたら」と話している。
同ミュージアムは楽しみながらカニの生態を知ることができるアミューズメントを重視した施設。しかしカニの生態を学べる書物、資料などは会館内では販売されていなかった。
見て楽しむだけでなく、学べる「博物館」としての機能を強化しようと”研究本”をカニ研究者でもある館長自らが企画、自身の研究成果なども盛り込み製作、十月ごろから会館内に置き販売した。
冊子は「科学の目でみた越前がに」A5判、五十八ページ(四百円)と「『越前がに』五十五の秘密」縦九・八センチ、横一四・三センチ、六十ページ(二百円)。
「―五十五の秘密」は執筆から製本まですべて館長の手作りで、子供にも親しみやすいように一問一答形式がとられイラストもふんだんに使ってある。
また「科学の―」は県が漁業者向けに一九九二年に出版した小冊子を基にカニの生態研究のほかカニ漁の歴史などを補足し千部を製作した。
今館長は「採算性よりも博物館としてアカデミックな部分を二冊子でもたせたい」と話している。