越前がにならおまかせ
納谷一也
トップページ > ニュース > 2006年3月 > 越前がに、越前和紙…世界へ発信 台湾人気歌手、福井ロケMV
福井県を舞台に撮影された台湾の人気女性歌手のミュージックビデオ(MV)が、インターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」で再生回数61万件を超える人気となっている。越前がにや越前和紙など福井の文化や食が登場する映像が、柔らかな歌声とともに世界中に発信されている。
MVは、台湾でトップクラスの人気を誇る梁文音(りょうぶんおん)さん(24)が新曲「情人知己(じょうじんちこ)」のPR用に制作。3月9~12日に、越前市や坂井市、福井市で撮影された。「情人知己」は、日本語で「恋人よ、ずっと一緒にいよう」という意味で、梁さん扮する台湾女性と若手越前和紙職人が出会って別れ、そして再会までの約1年をつづったストーリー。
シーンでは、梁さんが、坂井市三国町で越前がにを恋人と食べる場面や、福井市中心部の足羽川堤防を仲むつまじく歩く映像などを収録した。えちぜん鉄道や福井鉄道の電車の映像のほか、越前市の越前和紙の里で、伝統工芸士が紙すきをしたり、雪が積もった大瀧神社に参拝する和装姿の親子なども登場している。
「情人知己」は、3月末から台湾で放映されている二つの恋愛ドラマのエンディングで使われ、5月には、現地の大手音楽配信サービスの週間ダウンロード数で2位となるヒット。MVは「ユーチューブ」に130件以上投稿され、再生回数が約60日間で61万件を超える人気となっている。交流サイト「フェースブック」では、作品評価「いいね」の回答が10万件超と評価も高い。このほか音楽チャンネルやカラオケでも放映されている。
福井での撮影は、県と県観光連盟が観光PRにと誘致して実現。梁さんは福井のブランド大使にも任命された。
MVについて梁さんは「福井の豊かな自然と、多くの美しい景色のおかげで、非常によい作品になった」と話している。県観光連盟副部長の松石健司さんは「梁さんに福井をロケ地に選んでもらえたのは奇跡的。台湾はカラオケやインターネット文化が発達しており、福井の知名度は間違いなくアップした」と宣伝効果に期待を寄せている。