漁船と連携し品質を判断
田村幸次
トップページ > ニュース > 2006年1月 > 越前がに豊漁期待、あす解禁 エチゼンクラゲ影響なし
日本海の冬の味覚を代表する越前がに漁が六日解禁される。福井県水産試験場の調査によると、本県沖の資源量は雄、雌とも平年並み。今年は大型クラゲ(エチゼンクラゲ)の影響がない見通しで、豊漁が期待される。
県内の沖合底引き船と小型底引き船を合わせ七十八隻が出漁する見込み。五日夜に坂井市や越前町の港を出て六日午前零時から一斉に網入れ。同日夕方に初競りが行われる。
雄のズワイの漁期は三月二十日まで、雌のセイコは一月十日までで例年と変わらないが、水ガニ(脱皮半年以内の雄)については資源保護のため今シーズンから短縮。従来は十二月二十一日から三月二十日までだったものを、一月十一日解禁とする。
県水産試験場の調査によると、本県沖の資源量は、雄、雌とも昨シーズンより少ないものの過去十年の平均並み。一方、近年被害が出ていた大型クラゲについては、四日現在、本県沿岸での報告事例はなく、県水産課は「今後出てくる可能性もないことはないが、今年はほとんど心配ないのではないか」とみている。
越前がに漁は一九七九年度に漁獲量が二百十トンにまで落ち込んだが、漁業者による資源保護策により徐々に回復。ここ三シーズンは六百トン近い漁獲高となっている。昨年度は水ガニを含めた雄ガニの漁獲金額が十三億七千六百万円となり、過去最高を記録した。
都道府県別のズワイガニ(雄雌合計)の本県の漁獲量は兵庫、鳥取に次いで三位だが、一キロ当たりの単価(浜値)は全国一位となっている。