3月20日で2019年度の越前がに漁が終わり、福井県は漁獲実績をまとめた。金額は約19億4400万円(前年度比4%減)で20億円の大台は逃したものの、高水準は保った。
全体の漁獲量は約361トンで、前年度比10%減。しけの日が多く、操業延べ日数が前年度より11%減ったことが影響した。雄のズワイガニは192トン(11%減)、ミズガニ53トン(2%減)、雌のセイコガニ116トン(14%減)だった。
ズワイの最上級ランク「極(きわみ)」の漁獲数は70匹。品質やブランド力を守ろうと、市場関係者の目利きは年々厳しくなっており、過去最少となった。1匹の最高競り値は21万5千円だった。
漁獲金額はズワイが14億8800万円(5%減)、ミズガニ8300万円(11%減)、セイコ3億7200万円(2%増)。全体の1キロ当たりの単価は5372円で過去最高となった。
3月は新型コロナウイルス感染拡大の影響で需要と価格が落ち込み、漁を控える動きもあったが、漁期全体でみると大きな影響はなかった。
県水産課は「漁獲量は減ったが金額は高水準。『極』効果でブランド力が底上げされている」としている。