競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
トップページ > ニュース > 2019年11月 > 越前がに漁獲額20億円 18年度まとめ、2年ぶり大台
3月20日で2018年度の漁期が終わった越前がにについて、福井県は漁獲実績をまとめた。漁獲金額は過去2番目の20億2900万円(前年度比3%増)。漁獲量は404トン(同3%増)で、国から割り当てられた漁獲可能量の消化率は84・2%だった。
20億円を超えるのは2年ぶり3回目。県水産課は、18年9月に国の「地理的表示(GI)保護制度」の対象に登録されたことや、15年度に登場した雄のズワイガニの最高級ランク「極(きわみ)」により、ブランド力が高まった効果とみている。1キロ当たりの単価は前年度とほぼ同じ。
極の漁獲数は87匹と、191匹だった前年度の半数以下になった。GI登録もあり、品質やブランド力を守ろうと市場関係者の目利きが一段と厳しくなった。ズワイ全体に占める割合は0・03%だった。
操業延べ日数は、しけの日が少なかったことから前年度より10%増えた。山陰地方でも操業日数の増加で豊漁となり、鳥取県は18年12月末までに、漁獲可能量の9割以上を消化。各漁船の漁獲量を規制しての操業が続いた。福井県では、可能量を超えるほどの漁獲ペースにはならなかったが、消化率は例年よりやや高かった。
ズワイの漁獲量は前年度比7%増の215トン、金額は5%増の15億7100万円。ミズガニの漁獲量は21%減の54トン、金額は2%減の9400万円だった。雌のセイコガニの漁獲量は11%増の134トン、金額は2%減の3億6300万円。