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納谷一也
トップページ > ニュース > 2012年1月 > 神戸市職員が越前ガニ2千匹注文 「風評被害から守れ」
「越前ガニを重油事故の風評被害から守れ」―。神戸市役所職員が、福井県越前町漁協から海産物を大量注文。二十日、同市役所で販売された。
購入を呼び掛けたのは、井口實嬉信・人事課長ら有志八人。阪神大震災の際、物価が下がり経済の混乱を経験した井口さんらは、福井での風評被害を心配。買うことで価格安定の手助けができればと思い立ったという。
市役所内でビラを配って協力を呼び掛けたところ、六百五十人が賛同。越前ガニ約二千匹、干しガレイ四千五百匹、合わせて三百四十七万五千円の売り上げがあった。
井口さんは「先月、越前町漁協がPRで来県。市民にカニを無料配布してもらい大好評だった。『神戸なら痛みが分かってもらえると思い来た』と聞き協力を決心。多くが賛同してくれて良かった」と話していた。
トラックで搬入された海産物は、注文別に小分けされ一斉に配られた。市役所内は一時、市場のようなにぎわいとなった。
運搬してきた越前町漁協の柳生秀幸さんは「こんな形で支援してもらえるとは思っていなかった。一時は卸値が半値以下になり深刻だった。今はおかげで回復しつつある」と感激していた。