「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2011年4月 > 越前がに殻使った健康食品の研究を発表 北陸STCサロン
北陸経済連合会は十二日、産学官で新産業創出を目指し情報交換などを行う「北陸STC(スーパー・テクノ・コンソーシアム)サロン」を永平寺町の福井県立大で開き、北陸三県の大学や企業が先端技術や研究を発表した。
会員約百二十人が参加。新木富士雄会長が「経済のグローバル化で、地域の企業は品質とコストだけで競争時代を乗り切ることは困難になってきている。地域資源を有効活用し、いかに新事業を見いだしていくかが課題」とあいさつ。県立大の祖田修学長が学内での産学官連携の取り組みなどを紹介した。
研究発表では、同大生物資源学部の木元久准教授が「越前がにの殻を利用した健康食品の開発」の概要を紹介。カニの殻から関節症の改善や、美肌効果が注目されているN―アセチルグルコサミンを微生物で容易に抽出する試験研究の進展状況を報告した。
このほか、同大生物資源学部の片野肇准教授は「ハロゲンフリーイオン液体」の抗菌材料としての効果、IT関連企業のウォンツ(鯖江市)の齋藤鉄也営業・企画部長は「インターネットを活用した『まなび』と『トラベル』動画配信システム」について発表。それぞれの先端技術や最新の研究分野を紹介し、参加企業に対し共同研究や実用化に向けた提携を呼び掛けた。