「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2006年11月 > 越前町で水産研究成果報告会 越前ガニのタグの効果説明
福井県内の水産研究の成果を漁業関係者に紹介する「水産の研究成果を浜へ報告する会」が十三日、越前町漁協会館で開かれた。県立大教授ら六人が研究データを発表しながら、漁業現場と意見交換した。
二年前に発足した県水産関係産学官試験研究連絡会が開催。二度目の今回は「嶺北における沿岸漁業とその周辺」をテーマに嶺北の漁業関係者約七十人が聴講した。
県栽培漁業センターの河野展久技師は本県の重要な海産物の一つ「バフンウニの放流効果調査」について報告。一九九八年十二月放流の稚ウニは、翌年夏には三割以上生き残り、漁獲にも結びついていると効果を述べた。
県立大の加藤辰夫助教授は越前ガニの産地表示をするタグの効果を説明した。タグにより市場で高価格が維持されており、継続することでブランドとして浸透し、強固な販売ルートが築かれると指摘。改善点としては品質の良いズワイガニに限定して、産地表示が品質保証も意味する仕組みが必要と展望した。
他の報告は次の通り。
▽「九九年本県の漁海況」和田晃治・県水試技師▽「アカガレイの資源管理」下中邦俊・県水産課主査▽「有用魚介類の卵・幼生の新しい識別法」廣石伸互・県立大教授▽「ホタルイカ資源と流通」安達辰典・県水試研究員