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刀根瑛昌
トップページ > ニュース > 2006年11月 > 越前がに、越前和紙の2事業採択 福井県から、経産省・地域資源活用支援
農産物や地場産業の技術など地域資源を活用した産学官の研究開発を支援する経済産業省の「地域資源活用型研究開発事業」に二日、福井県から越前和紙、越前がに関連の二プロジェクトが採択された。
採択されたのは、若狭湾エネルギー研究センターが管理法人となって行う「越前和紙の技法とセルロースゲル等を活用した低収縮性和紙開発」と、ふくい産業支援センターの「越前がにを用いた高品質N―アセチルグルコサミン精製技術の開発」。
「越前和紙―」は、放射線を照射したゲル状セルロースを越前和紙に添加し、吸湿による伸縮が起こりにくい和紙を開発する。継ぎ目のめくれや変形、カビが発生しない特性を生かして、壁紙などインテリア市場への展開を図る。石川製紙(越前市)をコア企業に福井高専など六社・機関が参加する。
「越前がに―」は、越前がにの甲羅を活用し、アミノ酸の一種であるN―アセチルグルコサミンを低コストで製造する方法を開発する。同成分は人体の軟骨、関節部分に多く含まれており、変形性関節症改善や美肌効果が期待できる機能性食品素材として販売する。エル・ローズ(福井市)、県立大など五社・機関が参加。
同事業は、地域資源を活用し新産業・新事業創設につながる製品開発を後押ししようと、同省が本年度創設。全国から百七十三件の応募があり、五十八件が採択された。