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刀根瑛昌
トップページ > ニュース > 調査・研究 > 越前がに資源量 最高更新 過去10年、福井県沖推定 前年比25%増
11月6日に漁が解禁される福井県沖の越前がに(ズワイガニ)について漁獲対象となる推定資源量が、昨年に続いて、雄雌ともに過去10年で最も高い水準にあることが10月31日、県水産試験場の調査で分かった。同試験場は「実際の漁獲量と異なる部分はあると思うが、今年も十分な資源があり安定した漁獲が見込める」としている。
調査は6月に福井県沖合21カ所で実施した。調査に基づき算出した資源量は雄雌の合計が前年比25%増の5444トン。内訳は雄が21%増の4055トン、雌のセイコガニが39%増の1389トンだった。いずれも過去10年間で最多の推計で、2015年からは倍以上に増加した。来季に漁獲可能対象となる個体についても雄雌ともに比較的高水準を見込んでいる。
漁獲量制限など漁業者の取り組みによってズワイガニの資源量は回復傾向にある。国が示した今季の漁獲可能量は昨シーズン当初と比べ、大型船と小型船を合わせて約2割増の541トン。2年連続の増枠となり、当初ベースでみると過去10年で最多となっている。
一方、同試験場の推定では26年シーズンに新たに対象となる個体の資源量は低くなる可能性があるとし、「持続的に安定した漁を行うために引き続き資源管理をしっかりしていく必要がある」としている。
今季の越前がに漁は11月6日午前0時に解禁。漁期は雄のズワイが3月20日までで、雌のセイコは12月31日までとなっている。ズボガニ(水ガニ)は2月19日~3月20日。