越前がにの2014年シーズン漁獲量が、このほどまとまり、ズワイガニ、セイコガニ、ズボガニ(水ガニ)を合わせた漁獲量は396・4トンで、1992年シーズン以来22年ぶりに400トンを割った。漁獲対象数や出漁日数の少なさが影響し、前期比でも14%減となった。漁獲金額は17億8479万円で、同4%減ながら漁獲量の減少に伴い、単価が上がったことなどから過去50年で3番目の高さとなった。
福井県底曳網漁業協会が漁獲実績をまとめた。ズワイの漁獲量は前期比21%減の209・7トン、ズボは同15%減の65・2トン。セイコは同2%微増し、121・4トンだった。
同協会によると、2014年シーズンは本県沖のカニの成長の“谷間”に当たり、漁獲できる対象の絶対数が例年より少なかった。加えて12、1月に悪天候が続いたことなどから、出漁日数は前期比30日減となった。石川県側の要請に伴って前期に21日間短くなったズボの漁期が、さらに8日間短縮したことも影響した。
一方、漁獲金額は過去50年で最高を記録した前期(18億6624万円)より8千万円余り減ったものの高水準で推移。漁獲量が少なく品薄感が高まったほか、ズワイが例年より大型のものが多く、全体で1キロ当たりの平均単価は前期比11%アップの4502円となった。
種別ではズワイが6588円(同23%増)、ズボが1262円(同3%増)、セイコが2640円(同12%減)だった。
2014シーズンの越前がに漁は、ズワイが11月6日〜ことし3月20日、セイコは11月6日〜12月31日、ズボはことし2月1日〜3月12日を漁期に行われた。