今季の越前がに漁のうち、雌のセイコガニの漁期が12月末で終わった。福井県のまとめによると、漁獲量は前季比14%減の116トン、金額は2%増の3億7200万円で、単価は2割ほど高くなった。雄のズワイガニの12月末時点の漁獲量は2%減の118トン、金額は横ばいの10億1200万円となっている。
ズワイの最高級ランク「極(きわみ)」は9匹減の44匹で過去最少。県水産課は「大きいカニが少ないわけではなく、ブランドを守るため市場関係者の見る目が年々厳しくなり認定数が減っている」としている。競り値の最高額は、12月1日に越前漁港で水揚げされたもので21万5千円。
セイコの漁獲量が減った要因について県水産課は「(解禁前に県水産試験場が行った調査通り)漁獲適齢期の資源量が少なかった」と分析。今後も資源量が減るとの調査結果もあり、「稚ガニが多い海域の情報を漁業者で共有し、そのエリアでの操業を避けるなどの取り組みで資源保護に努めたい」としている。
ズワイの漁期は3月20日まで。2月19日からはミズガニの漁が始まる。