トップページニュース2009年11月 > 越前がに解禁立派なズワイ次々 本紙カメラマンルポ

越前がに解禁立派なズワイ次々 本紙カメラマンルポ

2009年11月07日

ルポ

【天敵退治】網にかかった大型クラゲを取り除く漁師たち=6日午前9時10分ごろ、越前町沖合  6日解禁となった越前がに漁。日本海側だけでなく、太平洋側でも大型クラゲ(エチゼンクラゲ)が大量漂着している状況で、漁師たちはいつもと変わらぬ漁を行えるのか―。福井県越前町高佐漁港の小型底引き網船「高砂丸」(19トン)に同行取材した。

 高砂丸は高矢孝祐船長(50)=同町高佐=と3人の漁師を乗せ、5日午後10時半ごろに同漁港を出発、漁場へと向かった。高矢船長は「天気はここ何年かの漁で一番いい」という。高さ1メートルに満たない穏やかな波も豊漁を期待させた。

 と、思ったのもつかの間。激しい船酔いと嘔(おう)吐(と)に襲われ、伏せたまま3時間、全く動けなくなった。「船酔いするもんが来てどうするがや」と、笑う漁師の姿も見られぬまま時間だけが過ぎた。正気を取り戻したときには6日午前0時の解禁時間はとっくに過ぎて、既に2回目の網が入れられた後だった。

 水面に浮かび上がってくる網には、心配した大型クラゲの群れがあった。だが高砂丸は、水揚げ前にひもを引くとクラゲだけが海に流される独自の仕掛けを網に施してあった。大半のクラゲが網の外に出され海中に消えていった。クラゲがまだ小さいため、県が勧める改良網は用いていないという。

 引き上げた網の中に大型クラゲは数えるほどしかなく、雄のズワイガニ、雌のセイコガニも甲板で威勢良くピンピンと動いていた。初漁で計6回網を入れ、ズワイ約40匹、セイコ約1千匹を取った。成果は昨年の初漁の3分の1ほどだったが、高矢船長は「ただの漁場の選択ミス」と話し、大型クラゲが漁に影響していないことを強調した。

 帰港したのは午後1時ごろ。漁師たちはカニを陸に揚げると、間髪入れずにまた次の漁へと出て行った。「漁は今日だけやないから」と、明るく話す高矢船長。船酔いが残るうつろな状態のまま、たくましい後ろ姿に「次こそ豊漁を」と願った。

【冬の味覚の王者】水揚げされた立派な雄のズワイガニ=6日午前4時50分ごろ

【夜明け前】周囲の海がうっすらと明るくなる中、次の網の仕掛けを準備をする漁師=6日午前6時5分ごろ


おすすめの宿

おすすめの宿一覧

割烹旅館 越前満月

割烹旅館 越前満月

広大な敷地にわずか9室をしつらえた木造平屋造りの宿。広々とした部屋、和の庭園、贅を尽くした露天風呂付客室がお迎えします。

光風湯圃 べにや

光風湯圃 べにや

3年の構想を経て再建された"老舗旅館"

おすすめの料理店

おすすめの料理店一覧

みくに隠居処

みくに隠居処

国内最上級品質の「三国産」越前がにを使用したコース料理が日帰りで楽しめる。家族や会社の小旅行などでも気軽にご利用頂けます。

開花亭

開花亭

国指定有形文化財に選ばれた歴史ある老舗料亭。ここでしか出会えない、職人技が光る贅の限りを尽くした越前がに料理を堪能できます。

旬味 泰平

旬味 泰平

四季折々の旬の味覚を楽しめる店。越前がにを引き立て、より美味しく味わうための“合間の一品料理”にもこだわるおもてなし。

越前がに職人

一覧

競り落とすには度胸が必要

中橋睦男

詳しくはこちら

越前ガニのおすすめ料理

おすすめ料理一覧

越前カニ雑炊

越前カニ雑炊

4人分

寒い冬にぴったりの心も体も温まる越前がにの雑炊