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中瀬康雄
トップページ > ニュース > 2007年11月 > 歳暮商戦、越前がになど生鮮品けん引 売り上げ昨年超え、県内各店
福井県内の百貨店やショッピングセンターなどでは、お歳暮商戦が本格化している。近年人気の高まっている産地直送の越前がにや干物など生鮮品が昨年を上回る売れ行きで、各店とも県産品を中心に品ぞろえを強化している。商戦前半の売り上げは昨年並みから10%増と順調。ピークは十二月第一、二週の週末となりそうだ。
福井西武(福井市)は十一月十四日に、約千七百点を取り扱うお歳暮ギフトセンターを開設した。県産品は昨年より十数点多い約三百八十点を取りそろえ、越前そば、水ようかん、小鯛の笹漬けの詰め合わせなどセット商品も充実させた。
同店は「(贈られた側が商品を選べるカタログギフトの)ごっつお便、ハムや焼き豚が売れているが、県産生鮮品の人気も高い。中でも越前がには例年より売れ行きがいい。商戦のピークは十二月の八、九日になるだろう」としている。
アピタ福井大和田店(同)は十一月九日に売り場を設置。同社のカタログ商品を中心に五百点以上を販売している。三年ほど前から生鮮品の人気が上昇し、商戦全体の三割を売り上げるまでになった。今年は、県産品の詰め合わせ、焼き鯖ずしや日本海の幸など産地直送品を拡充した。商戦全体の売り上げは昨年同期比で微増だが、生鮮品は同30%増と順調に伸ばしている。
ヤスサキ(同)は、県内九店のグルメ館の売り上げが同10%増と好調だ。売り場では「ふるさと自慢」と銘打ち、県産品の販売に力を入れている。売れ筋はサトイモ、セイコガニ。定番のコーヒー、特定保健用食品の食用油も人気という。同社は「サトイモが夏の雨不足の影響で量が少なく、早めに品切れになりそう。今後は水ようかんと越前そばの詰め合わせなどの売れ行きが伸びるだろう」としている。
アル・プラザアミ(坂井市)は、他店より一足早く十月末に売り場を設けた。北陸の名産を集めた生鮮品売り場を昨年より拡大、県産品は越前がにを中心に、へしこ、小鯛の笹漬けなどを取りそろえている。生鮮品の売り上げは同10%増と好調。単価は三千―五千円が中心だが、五千―一万円の商品も人気を集めている。同店は「商品の選択肢が広がり、こだわりの品を求める人が増えている。商戦は年々早まる傾向にある」と話し、一、二日をピークとみている。