「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2005年3月 > 献上ガニ際立つ紅色、きょう皇室へ 三国町で調理
皇室に献上する越前ガニの調理が六日夜、福井県三国町内の水産問屋で行われた。七日午後には天皇、皇后両陛下をはじめ七宮家に”冬の味覚の王者”が届けられる。
献上ガニは一九二〇(大正九)年、旧四ヶ浦村で行われたのが始まり。県としては一九二二年から献上し、戦時中と昭和天皇死去の八九(平成元)年を除き毎年行われ、今年で七十四回目。当初は一月十一日に調理される予定だったが、凪(なぎ)の日が少なく、重油流出事故のあった九七(平成九)年以来の二月ずれ込みとなった。
今年の調理は同町宿一丁目、田島魚問屋(山岸長一代表)が担当した。漁船は五日に出漁し六日夕、三国漁港に帰港。水揚げされた雄(ズワイガニ)の中から、全長九〇センチ、重さ一・三キロ前後の極上の二十一匹がえりすぐられた。
真水で締め、甲羅を開けてみそなどを慎重に取り除いた後、大きなかまで二十分ほどゆでると、カニは鮮やかな紅色に。山岸代表らが調理台に並べ、別にゆでた甲羅を一つ一つ丁寧に重ね、形を整えていった。
箱詰めされた後早速、県秘書課職員二人が車で東京に出発。七日昼ごろには天皇、皇后両陛下らのもとに届く。