トップページニュース2005年1月 > 三国町旅館組合青年部が鯛まま復活 名物料理、全国PRへ

三国町旅館組合青年部が鯛まま復活 名物料理、全国PRへ

1996年05月21日

 かつて三国の漁師の間で食されていた郷土料理「鯛(たい)まま」を越前ガニに次ぐ名物料理にしようと、福井県三国町旅館組合青年部(畑俊雄部長、会員十三人)が試作に取り組んでいる。六月十五日に同町サンセットビーチで開かれる「ふくいシーサイドフェスタ」で成果を披露する。

「鯛まま」は、新鮮な鯛の刺し身をご飯に乗せ、熱いお茶をかけていただく一種の茶漬け。手軽な漁師の料理だったが、近年では地元でもほとんど料理する人はいなくなった。

この”幻の料理”が清酒のコマーシャルで全国に紹介された。俳優の矢崎滋さんが、地元の漁師さんたちと酒を酌み交わしながらおいしそうに食べるシーンが印象的で、三国の名前とともに全国から脚光を浴びた。組合加盟の旅館には「鯛まま」に関する問い合わせも相次いだ。

これに目を付けたのが旅館組合青年部。同町の旅館、民宿は、冬場の越前ガニが最大の目玉。それだけにオフシーズンは、カニに代わる名物料理が何かほしいところ。「既に名前の売れた鯛ままを放っておく手はない」とばかりに復活に向けて立ち上がった。

十七日にメンバーが集まり、現代の味覚にマッチし、酒の後に合うようアレンジできないかを検討。畑部長ら料理の腕前には自信を持つオーナーシェフを中心に試作を行った。潮仕立てやみそ味、抹茶風味、冷茶仕立てなど数種類を試作し、味を確認した。

青年部では今後、改良を加えながら六月のシーサイドフェスタまでに完成させ、会場で一般の人に有料で提供。反応がよければ、旅館などに導入していく。

畑部長は「地元の新鮮な素材にこだわりながら、新しい名物料理をぜひ完成させたい」と意欲をみせている。


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