競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
トップページ > ニュース > 2003年12月 > 越前がに漁あす解禁、県資源量調査 ズワイガニ平年並み
日本海の冬の味覚を代表する越前がに漁が6日、解禁される。福井県の資源量調査では本県沖の雄のズワイガニは平年並みで、雌のセイコガニはやや多め。今年は大型クラゲ(エチゼンクラゲ)が大量発生しているが、改良網が普及しているため、漁への影響は少ない見通しで、豊漁が期待される。
解禁日前夜に、坂井市三国町や越前町などから80隻の沖合底引き網船と小型底引き網船が出港する。6日午前0時から一斉に網入れを始め、帰港後の同日夕方に初競りが行われる。
ズワイガニの漁期は3月20日まで、セイコガニは1月10日まで。水ガニ(脱皮半年以内の雄)の漁期は、資源保護のため昨年度から短縮。1月11日から3月20日までとなっている。
県水産試験場の調査によると、本県沖の資源量は雄が過去10年の平均並みの推定1484トン、雌はやや多い同753トン。今年は大型クラゲが大量発生しており、越前がにの漁場でも確認されているが、県水産課は「クラゲが網の外に抜ける改良網をすべての船が装備しているため、漁への影響は少ないのではないか」としている。
越前がに漁は1979年度に漁獲量が210トンにまで落ち込んだが、漁業者による資源保護策などにより徐々に回復。昨年度の漁獲量452トンのうち、ズワイガニは247トンで72、67年に続く豊漁となり2年連続200トンを超えた。
昨年度の都道府県別のズワイガニ(雌雄合計)の県内漁獲量は兵庫、鳥取、石川に次いで4位だが、1キロ当たりの単価(浜値)は3916円で1位となっている。