漁船と連携し品質を判断
田村幸次
トップページ > ニュース > 2001年3月 > 越前町商工会「あら」で魚醤の製品化 越前がにミュージアムで発売で
魚介類の「あら」を活用し魚醤(しょう)づくりを進めている福井県の越前町商工会は製品化に成功し三日、プラントを設置している町内の缶詰加工会社で最終的な仕上げを行った。十五日から越前がにミュージアムのマーケット棟で販売される。
同商工会は二年前から町内の旅館から出る大量の魚介類のあらに注目し利用法を検討、魚醤づくりに取り組んできた。昨年には全国商工会連合会が推進する「ものづくり技術強化事業」の指定を受け、製造プラントを町内の缶詰加工会社に設けている。
魚醤は百五十ccの瓶詰で六百本作製。魚にちなんで「越前魚醤ととだし」で売られる。特徴はタラとイカのあらをミックスさせ魚醤特有の臭みをなくし、しょうゆのような芳香を出している。
この日は、同商工会会員ら四人が最終工程のラベル張りを行った。うま味を出すことに苦心したとあって完成に喜びもひとしお。一本一本丁寧にラベルを張り付けていった。
同商工会では「発酵調味料として料理の隠し味に使ってもらえたら。まろやかな味で特産品にしたい」と話している。
十五日オープンする越前がにミュージアムのほか町内の旅館、スーパーなどで販売される。定価は四百六十円。