トップページニュース1996年10月 > カニ、エビ影響なし、風評被害こそ大敵 重油漂着で三国の観光業者

カニ、エビ影響なし、風評被害こそ大敵 重油漂着で三国の観光業者

1997年01月09日

重油事故

 重油の漂着は福井県三国町の主要産業、観光にも大きな衝撃を与えている。日本海の代表的味覚・越前ガニと海岸の景勝を売り物にした冬の観光は今が最盛期。町内の民宿や旅館には問い合わせが寄せられており、関係者はイメージダウンを防ごうと、マスコミ各社に過大な表現に対し配慮するよう求めるなど懸命になっている。

 三国町観光協会(道場幸信会長)は七日夜、町を通して報道機関にファクスなどで要望書を送付。「(町内や周辺の景勝地)すべてが被害を受けたわけではありません。ズワイガニ、甘エビ、タイ、ヒラメなどの深海魚については全く影響がありません。むしろ、何も心配のない報道をこの機会にぜひお願いします」と訴えた。協会青年部は同夜から、船首が漂着した現場で取材にあたる報道陣にも同じ文書を配った。

 八日には同町安島の協会事務所で、緊急理事会を開き、報道機関への対応と重油の回収作業への応援体制について協議。今後、取材を受けた際にも、これらの点を強調していくことを決めた。

 また、一日も早く景観を回復するため、重油の回収作業には積極的に参加。要請を受ければ町対策本部の指揮下に入り、百四十人の会員が九日からでも作業に出動することを申し合わせた。さらに荒天で延期された献上ガニについては、中止がイメージダウンになるとし、町を通し県へ強く実施を求めることにした。

 目玉のズワイガニや甘エビについては、専門家の指摘でも影響はないとされているが、同協会所属の民宿・旅館には、これらの汚染について問い合わせがきている。影響はないとの説明で納得する人もいるが、県外客からのキャンセルもあるという。

 道場会長は「風評被害が最も怖い。事態の推移を見守りながら、春の観光シーズンまでには、イメージアップのPRを検討したい」という。

 一方、三国港機船底曳網漁協(吉岡辰組合長)や同港漁協(盛屋充保組合長)でも、漁場が重油にさらされたわけではないが、不安は隠せない様子。重油漂着前から、しけのため出漁しておらず、両組合長は「玄達瀬などの漁場近くを重油が通過しており、出漁してみなければ何とも言えない。なぎの日に船を出し、なるべく早く調査したい」と話している。


関連するニュース

全て見る

おすすめの宿

おすすめの宿一覧

割烹旅館 越前満月

割烹旅館 越前満月

広大な敷地にわずか9室をしつらえた木造平屋造りの宿。広々とした部屋、和の庭園、贅を尽くした露天風呂付客室がお迎えします。

光風湯圃 べにや

光風湯圃 べにや

3年の構想を経て再建された"老舗旅館"

おすすめの料理店

おすすめの料理店一覧

みくに隠居処

みくに隠居処

国内最上級品質の「三国産」越前がにを使用したコース料理が日帰りで楽しめる。家族や会社の小旅行などでも気軽にご利用頂けます。

開花亭

開花亭

国指定有形文化財に選ばれた歴史ある老舗料亭。ここでしか出会えない、職人技が光る贅の限りを尽くした越前がに料理を堪能できます。

らでん

らでん

越前がにを極めて30年以上。県内一のかに問屋が営む日本食レストランで、越前海岸と同じ最高の鮮度と味のカニを楽しめる。

越前がに職人

一覧

至高のカニを確実に提供

刀根瑛昌

詳しくはこちら

越前ガニのおすすめ料理

おすすめ料理一覧

越前かに玉

越前かに玉

4人分

カニのうま味が凝縮