「越前がには日本で一番おいしいカニ」
田村幸一郎
トップページ > ニュース > 狙え北関東、観光PR 埼玉、茨城、栃木、群馬+長野 福井県キャンペーン 3月まで物産展 イベント出展も つながる北陸新幹線
2024年春の北陸新幹線・福井県内開業を見据え、福井県は1~3月、北関東や長野県で集中的な観光キャンペーンを展開する。埼玉、茨城、栃木、群馬、長野5県で物産フェアを開くほか、スポーツイベントに宣伝ブースを出展。新幹線延伸で行き来しやすくなり、総人口で東京を上回る5県をターゲットに、福井の認知度を高めて誘客につなげたい考えだ。
県によると、新幹線延伸で福井―大宮(埼玉県)間は26分短縮の2時間28分、福井―長野間は33分短縮の1時間31分となるなど、北関東や信州の各都市との移動は30分前後縮まる。「これまでは互いに『遠い地域』と思い、旅行の選択肢に上がらなかったが、今後は相互交流が広がる可能性が大きい」(県東京事務所)とみている。
従来、県のプロモーション活動の中心は東京で、「全国的な認知度向上やイメージ発信には役立つが、実際の誘客を進めるためには工夫が必要」と東京事務所の担当者は言う。5県の総人口は1600万人で、東京の1400万人を上回るため、新幹線開業効果が直接反映されるエリアとして狙いを定めた。
物産フェアは1月5~12日に開催した長野県が皮切り。3月下旬まで、イオンモールなどほか4県のショッピングセンターでそれぞれ1週間ほど開催する。福井の特産品を販売し、ティラノサウルスの頭骨の複製展示などで恐竜王国をアピールする。
集客が見込めるスポーツイベントには宣伝隊が出向く。1~2月の土日曜を中心に、5県で開催されるバスケットボールBリーグやサッカーJリーグの試合会場にブースを構え、福井の逸品が当たる抽選会を実施する。
北陸新幹線の主要駅の一つで1日約40万人が利用するJR大宮駅近くでは、交流施設「まるまるひがしにほん」に1月30日まで1カ月限定で「出張アンテナショップ」を開設。水ようかんや地酒、伝統工芸品などを販売している。
県は「長野など海のない県、若い世代が多い東京近郊のベッドタウンなど、地域ごとの特性を踏まえた営業に努めていきたい。福井県民が北関東に関心を持つような試みも考えていく」としている。