競り落とすには度胸が必要
中橋睦男
トップページ > ニュース > 漁、競り・市場 > 1997年度セイコガニ漁、過去5年で最低 福井県漁連三国支所
10日に本年度の漁期が終了したセイコガニの三国港での漁獲量が13日、まとまった。それによると本年度の漁獲量は2万201キロで、過去5年間で最低となった。
福井県漁連三国支所によると、越前ガニ漁は昨年十一月六日に解禁。三国港からは福井市の一隻を含む十七隻が出漁。解禁期間中の水揚げ日数は計二十二日で、前年度より三日少なかった。漁獲量は前年度の二万四千七十五キロに比べ本年度は三千八百七十四キロ減。セリ市の取引総額も二千六百六十四万円減り、八千八百十八万円。一キロ当たりの卸値は四千三百六十五円で前年度より四百五円マイナスとなった。
三国港のセイコガニの漁獲量は、一九八一年度の三万九千三百八十キロをピークに年々減少。九一年度には一万千二百七キロまで落ち込んだ。その後漁期の短縮などで増加に転じ、九五年度には十四年ぶりに三万キロ台を記録した。
同支所の北浜明支所長は「漁獲量が減ったのは、しけの影響で水揚げ日数が少なかったこと以外に、カニの生存数自体が減少していることも考えられる。他県の動向を見て、今後も減少傾向が続くようであれば対策を講じる必要がある。一キロ当たりの卸値が安いのは景気が悪いためで、重油流出事故による風評被害はなかった」と話していた。