「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 漁、競り・市場 > セイコガニ漁三国港漁獲量まとめ 2年ぶり2万キロ台回復
十日に本年度の漁期が終了した三国港でのセイコガニ漁の漁獲量がまとまった。本年度の水揚げは二万四百十七キロと二年ぶりに二万キロ台を回復。しかし一方で取引総額では伸び悩みを示した。
越前ガニ漁は昨年十一月六日に解禁。三国港からは十五隻が出漁した。福井県漁連三国支所(北浜明所長)によると、解禁期間中の水揚げ日数は前年度より四日少ない二十二日。しかしセイコガニの漁獲量は前年度の一万九千二百二十キロを千百九十七キロ、六・二%上回る二万四百十七キロとなった。
一方、競り市の取引総額は前年度に比べ五百二十七万円、七・五%少ない六千五百三十八万円。解禁当初、セイコ一匹九百―二千八百円で取引されたが、漁期終了の今月十日は千二百―二千円に落ち着いた。
北浜所長は「前年度は韓国船の乱獲などの影響で漁獲量が落ち込んだ。本年度は、放流用の子ガニ水揚げも一部含まれたこともあり二万キロ台を回復。取引総額が伸び悩んだ理由としては、カニの値段が上がるお歳暮時期の十二月に、しけのためあまり出漁できなかったことや、不景気で全体的に需要が減っていることも挙げられる」と話していた。
三国港のセイコガニ漁は、一九八一年度の三万九千三百八十キロをピークに減少。八四年度には八千七百キロにまで落ち込んだが、乱獲防止へ漁期を短縮した効果が表れ、九五年度には十四年ぶりに三万キロを突破。その後九八年度を除き二万キロ台を維持している。
またズワイガニ漁は三月二十日まで行われるが、漁獲量は今のところ前年度より三割少ないという。