
漁が解禁され、帰港した漁船から水揚げされる越前がに=6日午後4時35分ごろ、福井県坂井市の三国漁港
日本海の冬の味覚の王者、越前がに漁が6日、解禁された。福井県内では坂井市三国町や越前町などから漁船が出漁。各漁港に続々とカニが水揚げされ、シーズン到来を告げた。
三国漁港からは5日夜、三国港機船底曳網漁協所属の底引き網漁船13隻が出港し、6日午前0時の解禁とともに漁を開始。夕方までに8隻が帰港した。ある船長は「セイコガニ(雌)は多かった」と話し、別の船長は「しけや大型クラゲの影響はなかったが、いつもの場所にカニがいなかった。違う漁場を探してみる」と今後に期待を寄せていた。
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初競りは午後6時ごろから始まり、競り人らの威勢のいい声が競り場に飛び交った。県漁連三国支所によるとズワイガニ(雄)は5千~2万8千円、セイコガニは300~2200円の値を付けた。昨年よりズワイガニは2割高、セイコガニは3割安という。全体の水揚げ量は昨年よりやや少なめだった。

福井県越前町の小樟漁港での初競りの様子=6日午後6時55分ごろ
越前町からは小型46隻、大型6隻の合わせて52隻が出漁。小型全隻が日帰りし、うち43隻が初競りに参加した。同町漁協によると、ズワイガニが昨年より1割安、セイコガニは2割安となった。水揚げ量はズワイガニが3800匹、セイコガニは11万6300匹で、一隻当たり平均はいずれも昨年並みだった。
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越前がに漁はセイコガニが来年1月10日まで、ズワイガニは3月20日まで続く。(高村友基、岩崎大樹)
■坂井市の三国漁港
■越前町の小樟漁港