「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 越前がに「極」 漁風景や規格 県、映像使い都内でPR
越前がに漁の解禁に合わせ、県は11月6日から都内3カ所の大型ビジョンで、ダイナミックな底引き網漁の様子や、昨季に売り出し始めた最上級ブランド「極(きわみ)」の規格、希少性などを紹介した映像を流す。「冬の味覚の王者・越前がに」を首都圏住民らに強く印象付けてブランド力の一層の向上を図り、漁期中の来県を促す。
映像は、消費者のスマートフォンなどからも視聴できるようにする。雄のズワイガニを中心に、越前がにを証明する黄色のタグに新たにQRコードを添付。スマホなどで読み取ると、映像を掲載した県水産課ホームページにつながる。
西川知事が24日の定例会見で、新たな「トップブランド戦略」として説明。「越前がにがどこで、どのように漁獲されているかを広く知ってもらいたい。映像を見て、話題を弾ませながらカニを召し上がってもらえれば」と話した。
映像は30秒と3分の2種類を用意。放映する都内大型ビジョンは▽渋谷キューズアイ▽有楽町マリオン▽JR東京駅―の3カ所。渋谷と有楽町は11月6~12日、東京駅は11月7~13日の各7日間、30秒映像を1日当たり30回~180回流す。両映像は同6日から、県水産課ホームページでも通年で視聴できる。
当初流す映像は昨季の競りの風景などを撮った内容が中心。漁解禁後、徐々に小型無人機ドローンなどを駆使した今季撮影の映像に切り替えていく。
昨季の越前がに漁獲金額は、極の効果もあって過去最高の21億2100万円となった。県水産課によると、自治体が漁の様子を撮影して消費者らに届ける試みは、全国で例がないという。西川知事は「越前がには全国トップブランド。他県のカニと同じようなことをしていてはいけない」と強い自負を示した。