「越前かに」の名付け親、知名度向上に貢献
壁下誠
トップページ > ニュース > 2022年6月 > 越前がに水揚げ過去5年で最高 セイコ、水ガニ好調48%増
本年度の越前がにの水揚げ量が過去5年で最高となる見通しであることが5日、分かった。県が2月末現在でまとめたセイコガニ(雌)、水ガニ(脱皮半年以内の雄)の水揚げ量がともに前年度比48%増の伸びを見せ、ズワイガニ(雄)も含めた20日の漁期終了時点の総量は前年度の479トンを上回り、好調だった2009年度の509トンも突破する見込みとなっている。
福井市の県水産会館で同日開かれた福井海区漁業調整委員会で県水産課が見通しを示した。
1月10日に漁期が終了したセイコガニは、昨年11月の解禁以来の水揚げが171トン(前年同期116トン)。入れ替わって1月11日に始まった水ガニも119トン(同80トン)と好調に推移している。ズワイガニは206トン(同224トン)と前年同期比8%減だが、越前がに全体では496トン(同419トン)と前年を18%上回っている。
500トン突破について同課は「例年の変動の範囲内」としつつも「好調といえる」としている。
セイコガニに続き水ガニが好調のため県は、海洋生物資源の保存及び管理に関する法に基づき本年度242トンとしていた知事許可分(小型底引き対象)の漁獲可能量を292トンに変更することを国に申請、承認を得た。富山~島根の1府6県の漁獲枠として共有している留保分の中から50トンの再配分を受けた。
一方、単価はセイコガニが前年度比15%、水ガニは同4%の下げ幅にとどまっている。理由について同課は「越前がにブランドが評価されていることなどが考えられる」とみている。