長年の経験と技術でカニの居場所探る
中野良一
トップページ > ニュース > 2014年11月 > 若狭の海の幸満載「てんはま丼」 ふくい美味探訪福丼県編
甘エビ、イカ、イクラ、ウニ、カニで表面が覆い尽くされ、いかにもぜいたくな一品だ。さらに驚きなのは、その下に、ぶつ切りの刺し身が山ほど隠れていること。魚介類の総量は、一番下に盛られたご飯を優にしのぐ。刺し身は地元で水揚げされたものを、その日のうちに使う。「鮮度と豪快さは、どこにも負けない」と、大将の松井泰弘さん(74)は胸を張る。
息子で店長の雅弘さん(48)が毎日買い付けるため、丼の内容は漁模様次第だ。11月下旬のある日のメニューは「この時期、特にうまい」(泰弘さん)というアジにワラサ、メジナ、カンパチ、サワラなど。毎日少なくとも5種類は入るという。
刺し身を使った丼は多い日で、80杯以上の注文が入る。刺し身がぶつ切りなのは、調理を効率的にして安く提供するため。また新鮮な魚のコリコリとした食感を、より味わえるようにするためでもある。ご飯のお供は、若狭湾の海の幸が凝縮された、あら汁。こちらも人気で、おかわり自由なのがうれしい。
魚介の種類によっては千円を切る安さで、客の多くは口コミで聞きつけた県外客という。店内では干物の販売もしており、磯の香りが「若狭に来た」というムードを高めている。
てんはま丼は1500円。営業時間は午前11時半~午後2時、同5時~同9時(土日・祝日は同2時~同5時も営業)。無休。小浜市大手町。電話0770(53)2559。
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