トップページニュース2007年4月 > カニ好きの作家は多い。開高健、三好達治も…

カニ好きの作家は多い。開高健、三好達治も…

2010年11月18日

開高健

  カニ好きの作家は多い。開高健が越前海岸の定宿で越前がにを豪快に味わった随想は有名だし、立原正秋や田村隆一も至福の時間を過ごした名文を書き残している▼今年が生誕100年の詩人、三好達治も人後に落ちなかったらしい。その“証拠品”が福井県立図書館で開かれている「ふるさと文学コーナー」に展示されている▼本県出身の芥川賞作家、多田裕計が書いた「蟹(かに)と詩人の湊町」である。多田は三好と同時期、三国に疎開し三好が住まう薄暗い土蔵でのエピソードを描写している▼「『酒があったらねえ』と言いながら、カニをむさぼり食った思い出がある。あの詩人も、カニの好きな人であった。カニの殻を花のように撒(ま)きちらして食べた」。三好の一意専心ぶりが目に浮かぶ▼カニ好きは国外にもいる。中国・唐の李白は「月下の独酌」で「蟹螯(かいごう)は即(すなわ)ち金液、糟丘(そうきゅう)は是(こ)れ蓬莱(ほうらい)」と詠んだ。カニのはさみは不老不死薬、酒粕(さけかす)の丘には神が宿る-と▼三好や李白が言うように、カニと酒は相性がいい。上品な甘みの肉汁と濃厚なカニみそには芳醇(ほうじゅん)な酒の香りが合う。まして熱燗(あつかん)なら冬の体も温まる▼カニのシーズン到来。福井自慢の越前がにを存分に賞味したいが、三好の時代と違って今や高嶺(たかね)の花。「ズワイより内子のあるセイコの方がうまいですよ」。県外の知人への講釈は本音半分、言い訳半分である。


おすすめの宿

おすすめの宿一覧

光風湯圃 べにや

光風湯圃 べにや

3年の構想を経て再建された"老舗旅館"

割烹旅館 越前満月

割烹旅館 越前満月

広大な敷地にわずか9室をしつらえた木造平屋造りの宿。広々とした部屋、和の庭園、贅を尽くした露天風呂付客室がお迎えします。

おすすめの料理店

おすすめの料理店一覧

旬味 泰平

旬味 泰平

四季折々の旬の味覚を楽しめる店。越前がにを引き立て、より美味しく味わうための“合間の一品料理”にもこだわるおもてなし。

らでん

らでん

越前がにを極めて30年以上。県内一のかに問屋が営む日本食レストランで、越前海岸と同じ最高の鮮度と味のカニを楽しめる。

越前かに料理「鹿島」

越前かに料理「鹿島」

三国の海・空そして極上の越前かにフルコース料理!

越前がに職人

一覧

10日先の天気を見て仕入れ

中瀬康雄

詳しくはこちら

越前ガニのおすすめ料理

おすすめ料理一覧

越前カニ雑炊

越前カニ雑炊

4人分

寒い冬にぴったりの心も体も温まる越前がにの雑炊