トップページニュース > カニ殻活用15年目 福井県あわら市の農家 堆肥化 子どもら粉砕作業 踏んでバリバリ

カニ殻活用15年目 福井県あわら市の農家 堆肥化 子どもら粉砕作業 踏んでバリバリ

2025年02月17日

カニ殻

あわら温泉旅館の宿泊客が食べた越前がにの殻を踏む子どもたち=1月26日、福井県あわら市轟木 あわら温泉(福井県あわら市)の旅館で廃棄される越前がにの殻を、米や野菜作りの肥料に活用する「あわら蟹(かに)がらプロジェクト」が15年目を迎えている。1月下旬には11旅館から集めた殻約1トンの粉砕作業が同市内であり、子どもたちの足踏みに合わせバリバリと砕ける音が響いた。今後堆肥化して市内の農家で使われ、トマトやメロン、米が旅館などに提供され、循環していく。

 カニ殻が敷き詰められた全長約50メートルのビニールハウス(同市轟木)は磯の香りが漂う。昨年11月の越前がに漁解禁後、12月末までの毎週旅館で回収し、ハウス内で乾燥させていた。

 今年1月26日の殻踏みには農家、旅館の女将(おかみ)と家族ら25人が参加した。子どもや女将らが大量のカニ殻に「すごい!」と驚きながらあちこちを走ったり、跳びはねたりしながら、ザクザク、バリバリと殻が小さくなっていく感触を楽しんでいた。殻は粉砕器でさらに細かくし、土に混ぜて肥料にし、プロジェクトに参加する市内4農家が野菜、果物、米作りに使う。

 プロジェクトは2011年、市観光協会が、生産者、旅館、消費者をつなぐエコ事業として始めた。19年から中心になって取り組む農家麻王伝兵衛さんは「カニの殻の成分が微生物を活性化させ、根の張りが良くなって葉や実に栄養が行く」と効果を語る。作物は「かにからとまと」「かにからめろん」「かにからこめ」などブランド化している。

 殻踏みに初めて参加した旅館「灰屋」の牧田知栄美女将は「夏のお客さまにも、殻を使って育った野菜や果物で越前がにを感じてもらえる面白い活動。ハウスの光景も紹介したい」と宿泊客へのPRに力を入れる。

 麻王さんは「あわらのみんなが関わって作られた食べ物のストーリーを知ってもらい、あわらファンが増えていったらうれしい」と話している。


おすすめの宿

おすすめの宿一覧

光風湯圃 べにや

光風湯圃 べにや

3年の構想を経て再建された"老舗旅館"

割烹旅館 越前満月

割烹旅館 越前満月

広大な敷地にわずか9室をしつらえた木造平屋造りの宿。広々とした部屋、和の庭園、贅を尽くした露天風呂付客室がお迎えします。

おすすめの料理店

おすすめの料理店一覧

越前かに料理「鹿島」

越前かに料理「鹿島」

三国の海・空そして極上の越前かにフルコース料理!

みくに隠居処

みくに隠居処

国内最上級品質の「三国産」越前がにを使用したコース料理が日帰りで楽しめる。家族や会社の小旅行などでも気軽にご利用頂けます。

開花亭

開花亭

国指定有形文化財に選ばれた歴史ある老舗料亭。ここでしか出会えない、職人技が光る贅の限りを尽くした越前がに料理を堪能できます。

越前がに職人

一覧

競り落とすには度胸が必要

中橋睦男

詳しくはこちら

越前ガニのおすすめ料理

おすすめ料理一覧

越前カニ雑炊

越前カニ雑炊

4人分

寒い冬にぴったりの心も体も温まる越前がにの雑炊