「越前がには日本で一番おいしいカニ」
田村幸一郎
トップページ > ニュース > 福井の酒、食、伝統体感 オーベルジュきょう開業 福井県永平寺町 「黒龍」の石田屋二左衛門など 地元食材で和仏料理 半露天の温泉
福井の地酒を核に、地元の食材を生かした料理が味わえるオーベルジュ(宿泊機能付きレストラン)「歓宿縁(かんしゅくえん)ESHIKOTO」が11月26日、伏健永平寺町下浄法寺に開業する。インバウンド(訪日外国人)や国内富裕層がターゲットで、客室には笏谷石を使用したり、越前焼をインテリアに用いたりするなど、福井の伝統文化も体感してもらう。
歓宿縁ESHIKOTOは、黒龍酒造の親会社石田屋二左衛門(永平寺町)とアクアイグニス(東京)、前田建設工業(同)、西村組(永平寺町)が、2022年にオープンした酒販売・飲食施設ESHIKOTOの西側エリアに整備した。約1万8千平方メートルの土地に8棟のヴィラとレストラン、ウイスキー貯蔵庫兼イベントスペースなどがあり、アクアイグニスが運営する。
レストランでは、和食とフレンチの店舗が入れ替わり料理を提供する。和食はミシュラン一つ星を獲得した福井市の和食店「馳走(ちそう) えん」が移転。フレンチは2023年に閉店した福井市のフランス料理店「cadre(カードル)」が移転復活した。いずれも黒龍酒造の日本酒とともに、越前がにやサクラマスなど福井の食材を使った料理を提供する。和食は大本山永平寺の精進料理もある。
8棟のヴィラは、永平寺や九頭竜川、酒から着想した「ZEN」「RYU」「JOU」のコンセプトで整備。全て異なる内装で、半露天風呂の温泉を備えている。
25日にメディア向け内覧会が開かれ、石田屋二左衛門の水野直人社長は「食を楽しみ福井の素晴らしさを体験してもらいたい」と意気込んだ。アクアイグニスの立花哲也社長は「日本中、世界中に知ってもらい、楽しんでもらえる場所にしたい」と抱負を述べた。来賓の鷲頭美央副知事は福井を訪れる人の一番の目的が食であるとし「地域の魅力を一層高める場所だ」と期待を寄せた。
26日から宿泊客を受け入れる。料金は1泊2食付き7万7千円から(1室2人使用)。